北海道の釣り 2011


11月11日

羽田空港第一ターミナル33番ゲートは、ターミナルビルディングからバスで乗降タラップまで送られる。7時55分発の日本航空1145便は、ほぼ満員の乗客を乗せて予定どおりに空港を飛び立った。全日空はお茶以外の飲み物を有料にしているが、日本航空はコーヒーのサービスがまだある。しかし、LCCが台頭している中でいつまで続くか分からない。味わいながら頂いた。飛行機は釧路空港に9時30分に到着した。

釧路空港でガイドの中村夫妻と一年ぶりに再会した。中村さんは毎年お世話になっている「かわせみ」のフィッシングガイドで、今年もお世話になる。今年も北海道釣行が始まった。

午前10時半頃に釣り場のC川に到着する。この川は、白糠町をほぼ南北に流れて太平洋に注ぐ二級河川で、昨年もたくさんのアメマスを釣っている。アメマスは鮭の遡上に合わせて遡上してくる。時には70センチ、80センチくらいの超大型のアメマスが釣れるので、道内はもとより全国から大勢の釣り人がやってくる。早速釣り支度を整えて、川に向かった。

釣り支度を整える。 水が少ない河原。

今回の釧路は暖かい。例年なら河原の浅瀬が凍っていることもあるのだが、今年は気温が高く快適な釣りができそうだ。
今回、新しいウエダーと渓流靴を履いている。アメリカの釣り規則が改正されて、フェルト底のウエダーが来年から使えなくなってしまった。そのため、フェルト底ではないゴム底の渓流靴を購入し、それに合わせてウエダーも新調した。今回の釣行では、この新しい装備を実際に試すことにしていた。予想どおりゴム底は滑りやすく、苔が付いた石では滑ってしまう。遡行は慎重にゆっくりしなくてはならなかった。

水は少ないが。それでも冬なのにこれだけの水量はある。 対岸の深みにアメマスがいる

ここのところ雨が降っておらず川は減水状態のために、魚はいるもののなかなか釣果につながらないと中村さんから聞いていた。それで果たして釣れるかどうか心配だったが、中村さんの場所の選定が良かったので、最初のポイントでたちまち5本の良型のアメマスを釣ることができた。そこでアタリは止まってしまったが、まずまずの滑り出しだ。

ヒット! 良型のアメマス

別の場所に移動し、川を見下ろせる場所で昼食をとる。冷たい風もなく、日なたでのんびりサンドイッチを頂いた。今日の釣りシステムは、4番ロッドに4番のライン、リーダーは1Xで2Xのティペットをつないでいる。フライはエッグフライで、サーモンピンク、オレンジなど色々な色のものを用意してきた。

護岸が整備されている。きれいな川だ。 立ち込んでキャスト

川は減水しているので、少しでも水が厚い所を探して釣りをする。例年なら良いポイントでは私のようにいい加減なキャストでも入れ食いのようになるが、今年は違っている。正確なキャストはもちろんだが、同じフライで釣れるのは数尾だけで、時折色を変えたり、フライの種類を変えたりしないと釣果は伸びない。

少し余裕が出てきた。 きれいなアメマス

ポイントに移動する。河原の砂地には鹿や小動物の足跡が一杯だが、それに負けずに釣り人の足跡もたくさんある。すでに何人もの釣り人が攻めているはずだ。魚も神経質になっているだろう。

対岸の深みがポイントのようだ。 水は川の中央を流れている。幅は狭い。

老眼でフライがなかなか結べない。 逆光の中の釣り。

午後3時を過ぎて少し寒くなってきたが、まだまだ快適な釣りができる。流心、瀬脇、流れの開きにフライを流す。魚はそのどこにも付いていて、フライを正確に流せれば良型が竿を絞る。

エッグフライに食いついたアメマス 軽く50センチを超えている。

4時半近くになり、これで最後というキャストに良型のアメマスがくる。釣果は低調という話だったが、すでに10本以上の良型を釣り上げていた。本州だったらこのうちの一尾を釣り上げただけでも有頂天になるだろう。

流心がポイント 太った良型のアメマス

昨年の初日の夕食は釧路市内の回転寿司だったが、今年もこの寿司店に連れて行ってもらった。巨大な漁港、釧路港を持つ釧路の回転寿司は、ネタも豊富で魚の質も高い。満足な夕食をとった後は銭湯で汗を流し、一日の疲れを癒す。明日はどんな釣りになるか。

11月12日

朝の気温は一昨年は零下7度、昨年は2,3度、そして今年は6,7度でとても暖かい。6時に起床し、ゆっくり朝食を頂いた。

道の駅のレストラン。豚丼がうまい。遠くに月が見える。 夜明けの釧路の海

午前9時、C川の河原に立つ。ここは海からも近く、遡上したてアメマスを釣ることができる。川が深くなっている所にアメマスが見える。早速エッグフライを流す。50センチ前後の良型のアメマスが、早速竿を絞る。

道の脇の空き地に車を止めて釣り支度。 崖の下がポイントだ。

ここでも老眼に苦戦中。 良型のアメマスが食いつく。

このポイントでは5尾のアメマスが釣れたが、アタリはそこでピッタリ止まってしまった。フライを色々変えたが効果がない。下流側の別のポイントに移動することになった。移動しながらも、ここはというところでフライを流すがアタリはない。時々忘れたような頃にアタリがやってくるが、数はなかなか伸びない。

奥の方、真ん中、流れ出しとキャストしていく。 流れの中から良型がエッグに食いつく

キャストが良い時だけヒットする。 これも見事なアメマス

場所を変えて再び釣り開始。水深がなかったり、流れが偏っていたりして釣りのポイントは極めて限定されている。大勢の釣り人がそこを攻めるのだから、魚は神経質になるばかりで、なかなかフライには飛びついてくれない。

流れの中にアメマスはいる。 流心の底にフライを流していく。

午前中最後のポイントは水底に流木や石が沈んでいて、キャストや流し方がとても難しい。中村さんから流し方を教わるのだが、なかなかそのとおりにできずアタリが来ない。なんとか3尾釣ることができたが、それ以上はどうやっても数を伸ばすことができなかった。ここで昼食をとることにした。

川底に障害物が沈んでいるので、根掛かりしないように注意する。 障害物をかわしながらフライを流す。

良型がヒット 太って立派なアメマス

ランチに熱々の天ぷらうどんを頂き、元気を回復する。温泉まんじゅうのデザートまでついて、至福の一時を過ごす。午後からは上流に移動した。どこも水量がなくて厳しい。

本日最後のポイントは廃線の鉄橋近くだった。流心に魚がついていて、オモリの調節が難しい。底近くを流さなくては魚は食いついてこない。メンディング、アウトリガーなど工夫をしながら、何とか2尾を釣ることができた。

廃線の鉄橋が残っている。 中州の手前でハプニング

徹底して流心を攻める。 流れの中から出てきた良型のアメマス

風が冷たくなり、辺りも暗くなってきたので、午後5時に納竿する。釣り場から車まで戻る頃にはかなり暗くなっていた。今宵の夕食は市内のレストランで豚丼・そば付きを食べる。外見はさほどでもないレストランだが、味が良いせいかお客は一杯だった。チェーン店でないこのようなレストランが残っていてくれるのはうれしい。昨日と同じ銭湯で汗を流し、道の駅のトレーラーハウスに戻った。

11月13日

6時に起床する。天気予報が良い方に外れ、雲が少しあるがいい天気になりそうだ。のんびりと朝食を食べてから釣り場に向かう。

釧路の夜明け ハンター専用のゴミ箱

この川の河原は広く、大小様々な流木が流れ着いている。大木と呼べるようなものもあり、それらを切り出して燃料にしている人がいるらしい。河原のあちらこちらに、スートブにくべるのに丁度いいくらいに切られた木が積んであった。川は釣り人だけのものではないのだ。

水が少ないので河原が広く見える。 河原に積まれた「薪」

8時30分、釣り開始。水量がないのでポイントがかなり限定される。水量があれば簡単に釣れる場所でも、水が少ないと魚が神経質になってしまう。少しでも水が厚い所を探して釣り歩く。

水の厚いところがポイントだ。 水深のあるところは水の色が濃い。

この場所は狭い範囲へのキャストが求められ、水底には木が沈んでいて流す距離も短いのでとても釣りづらい。川の中にたくさんのアメマスがいるのが見えるが、簡単には釣れてくれない。流れだしで食いついたのは30センチのアメマス、今までの最小記録だ。何とか2尾を追加できた。

キャストに苦しむ私。ガイドさんのアドバイス通りになかなかできない。 最小記録のアメマス

場所を変えながら釣り続ける。上流側ポイントで良型のアメマスが出る。水深と流速に応じてオモリを減らしたり追加したりするが、今回はそれが釣果にダイレクトに響いてくる。

水底がくせ者 水の中に沈んでいる木がよく見える。

アメマス釣りではオモリの調節がとても重要だ。キャストしたフライができるだけ早く魚が定位する場所にいくようにしなくてはならない。重すぎれば根掛かりしてしまうし、軽いと魚がいないところをフライが流れてしまう。水深や流速に合わせて、2B、4B、6B と変えていく。流れ、水深、オモリの重さがぴったり調和しなくては釣果が伸びない。

やっと出たアメマス 流れの中にはアメマスがたくさんいるのだが。

上流側に向かう。 これも良型のアメマス

本日最後のポイントに入る。水底に流木がなく、流れが複雑ではないのでキャストが楽だ。流心、流れだしとフライを流す場所を変えるだけで、良型のアメマスが釣れた。(左下の写真をクリックすると動画になります。)

最終日はスパッツも試してみた。その保温性はあまりよく分からなかったが。 流れの中で、果敢にエッグに食いつく

ガイドの中村さんに70センチオーバーの大物がきた。まるで鮭のような大きさで、なかなかこちらに寄ってこない。大事に取り込んで計測したところ、71センチだった。すごい。ちなみにかわせみ代表の淳子さんは、先月、78センチを釣り上げているそうだ。

6番ロッドがバット部近くまで曲がる。さすが大物だ。 71センチの超大物アメマス。

やがて今回最大のアメマスが釣れる。インジケーターが止まったのに合わせてリーダーを引き、ロッドを立てる。最初の魚の引きから、これがかなりの大物であることが分かった。ラインをたぐると魚の重さが伝わってくる。とても重い。やがて魚体が水面下に見えてくる。大きい。間違いなく私のレコードを更新する大物だ。普通ならリールを巻いてを寄せてくるのだが、慎重を期してそのまま自分が後退して魚をズリ揚げる。63センチ。今までの記録が60センチだから、記録更新だ。しかもとても太っているので大きく見える。写真を撮ってリリースした。(右下の写真をクリックすると動画になります。)

木のまわりを丹念に流していく。 計測結果、63センチ!

嬉しさ一杯の私。 リリースの際に水をかけられてしまった。

正午過ぎに納竿した。昨年ほどではないものの2泊3日で50尾近いアメマスを釣ることができた。最後には記録更新の大物も釣れて、満足のいく釣果を上げることができた。中村ガイドの場所選定のおかげだ。こんなに大きく広い川だが、釣れる場所は極めて限られている。魚がいない所でどんなに頑張っても魚は釣れない。当たり前だが、その場所を見つけられるのは長い間の経験と確かな実踏のおかげだ。感謝。

15時25分発日本航空1146便で釧路空港を飛び立つ。今年はシシャモが不漁でお土産に買えなかったが、ジャガポックルの新製品をお土産にして帰路についた。

北海道の釣りに戻る