2007年秋 コディアック


シルバーサーモン

はじめに

今年は仕事の都合で9月の釣行になった。この時期の釣りとなればシルバーサーモン。シルバーサーモンといえばコディアック島。 ということで、今年は友人と二人でアリューシャン列島の付け根に位置するコディアック島に7泊9日ででかけてきた。 成田からシアトルまで9時間、シアトルからアンカレジまで3時間半、アンカレジからコディアックまで1時間10分、乗換時間 を入れると18時間から20時間の行程となる。

9月1日

成田・アンカレジ間の航空券は、半年以上前に手配しないと希望の便が入手できない。特にシアトル・アンカレジ間を飛ぶ接続の良い アラスカ航空(ノースウエストとの共同運航便)便は早期の予約が必要になる。シアトルでは入国審査があるので、乗り継ぎ時間は 最低2時間が必要で、これらを頭に入れて航空機の手配をしなくてはならない。

入国審査、税関審査が1時間で終わり、南ターミナルからアンカレジ便が出るCターミナルに移動する。アンカレジには予定通り 到着して、いよいよコディアックに飛ぶエラ・アビエーションの発着ゲートに向かう。待合室はかなりの混雑。聞けば霧のために ダイヤがかなり乱れ、17時15分発のコディアック便もいつになるか分からないという。

やがてアナウンスがあり、1時間半遅れで出発するとのこと。コディアックのレンタカー会社に借り出す時間が遅れることを連絡する。 遅れてきた飛行機に乗り込み、荷物の積み込みを見ていると、2両連結の荷物を載せたカーゴがそのうちの半分だけ積み込んで引き返 していく。 その中には白石さんのスーツケースも見えた。ローカル航空では、飛行機も小さいが荷物室の容量も小さいので、こういうことが よく起こる。次の便で来ることを期待するしかない。

さあ、コディアックへ キーナイ山脈の氷原

何とかコディアックの空港に到着したが、荷物は私のだけ。係員に荷物が来たらホテルまで連絡するよう伝えて、とりあえず宿に 向かった。今回の宿泊は、ロッシアン・ヘリテイジ・インで2間とキッチン、バス・トイレがついている。2004年の時と同様に 現地のガイドは大木さんにお願いしている。やがて現れた大木さんと近くの中華料理店で、夕食をとりながらこれからの打合せを した。

さあ、着陸 やっとコディアック到着

現在、バスキンリバーが好調ということで、この川を中心に釣りをすることになった。また、魚が潮が満ちるのに合わせて遡上して くるので、朝6時から8時くらいまでが勝負になるということで、明日の出発は6時ということになった。夕食後、空港に行ってみる と、ターンテーブルにスーツケースが置きざりになっていた。

9月2日

午前6時、大木さんの車でバスキンリバーに向かう。宿から僅か15分くらいで釣り場に到着する。辺りはまだ真っ暗で、懐中電灯で 足下を照らしながら川に向かう。川には梁が仕掛けられていて、これで遡上する魚の数をカウントしている。一定数に達しなければ 禁漁にしたり、定数を超えれば制限尾数を増やしたりと釣り場を管理している。施設は連邦政府が管理しており、解禁の期間は担当者 が常駐している。日本の資源管理とは全く異なっている。

早朝のバスキンリバー 川に仕掛けられた梁

梁の上流300メートルくらいの所がポイントになっている。川のあちらこちらでは、シルバーサーモンやピンクサーモンがジャンプ しているが、川岸には産卵を終えたたくさんのレッドサーモンやピンクサーモンが屍をさらしていた。

今回の釣り方は、ラインにスピンNグローを取り付け、イクラの塊(スジコ)をエッグループで釣り針にくくりつけた餌釣りだ。蛍光赤 で着色したイクラを大木さんに付けてもらう。

最初のヒットは白石さんにすぐにきた。かなりの大型のようで、川の上流、下流と走り回りなかなか寄ってこない。何とか寄せて、ラン ディングネットで取り込んだ。この種類では大型に属する15ポンド近い大物シルバーだった。白石さんには続けてもう一尾くる。

私が入った場所はやや上流で、まだシルバーが来ていないようなので、下流に移動する。餌を投げ入れると、水中でシルバーサーモン が餌をつついているのが見える。しかし、竿が絞り込まれるまで待たないと針掛かりしない。すっぽりと口に入ったのを見届けて、が っちり合わせる。魚は針を振りほどこうと暴れるが、頑丈な針と丈夫な釣り糸ははずせない。しばらく暴れた後、ネットで取り込まれた。

バスキンリバー 最初のシルバー

1日の制限尾数である2尾まであと1尾だが、潮止まりとなる8時が近づいて来るので内心あせってくる。場所は動かずに同じポイン トを攻める。餌を流すと、数尾のシルバーサーモンがそれをつつき始める。イクラの汁が広がり、それがさらに食欲を増すようで、 そのうちの1尾ががばっと食いついた。すかさず合わせるとしっかり針掛かりしたようで、魚の強い引きが伝わってくる。これを逃す 訳にはいかない。魚の動きに合わせて竿を動かし、糸を少しずつ巻いてくる。ネットに吸い込まれてほっとする。

大型のシルバー 今日の成果

二人とも定数釣ったので、バスキンリバーを後にすることにした。魚をアイスボックスにしまい、別の川に向かう。コディアックでの 淡水系の釣りは、ロードシステムとリモートエリアのふたつある。島の道路は、島の南東部の一部にしかなく、このエリアでの釣りが ロードシステムと呼ばれている。島の大部分は道路がなく、リモートエリアで釣りをするには飛行機をチャーターしていくことになる。

ロードシステムでの釣りは、規則で9月15日までは河口から道路までの間でのみとなっている。今年はバスキンリバーだけが例外扱 いで上流部も釣りができる。ロードシステムで釣りのできる主な川は、バスキンリバー、アメリカンリバー、オールドリバー、パサギ シャックリバーなどだが、それ以外のクリークと呼ばれる小さな川にもサーモンは遡上している。

我々はオールドリバーで釣りを再開する。

オールドリバー下流方向 オールドリバー上流方向

すでに定数釣っているのでキャッチ・アンド・リリースとなる。私はフライ・フィッシング で、白石さんはルアー・フィッシングで釣り始める。水中には魚がひしめいているようで、ピンクサーモン、チャムサーモンが次々に ヒットする。今回の私のシステムは、9番のロッドとリール、9番のラインに0Xのリーダー、ティペットに1Xを結んだ。フライが 鉛を巻いたものを使うときはそのままで、軽いものにはスプリットショットを使用した。



我々が釣りをしている間に、大木さんは河原で昼食の用意。釣りをやめて昼食を頂く。タラ汁を頂きながらオニギリにパクついている うちに、グリルで焼き肉が始まる。骨付きカルビの香ばしい臭いが広がってくる。素晴らしい釣りと手作りの豪華昼食。大木さんあり がとう。

見事なピンクサーモン

昼食後、潮回りが良くなってきたのでパサギシャックリバーに向かう。河原に座って潮が上がってくるのを待つ。やがて水中に緑色の 魚影が走る。シルバーが上がってきたのだ。しかし、私達が釣りに取りかかるより早く、地元の人が釣り始める。それもフリッピング という釣り方で。これは、いわば引っかけ釣りのようなもので、大型の針に僅かばかりの毛糸を巻いて、大型のオモリを付けて水中に 振り込むように釣る。

パサギシャックリバー河口部 パサギシャックリバー

アラスカでは人気のある釣り方だが、遡上したばかりの神経質な魚には向いていない。オモリが水面を叩く音に魚が警戒して後戻りし ていくのが岸から見える。この釣り人は魚の動きに合わせて移動するので、魚はどんどん遠ざかっていく。この「門番」がいる限り、 魚は遡上しないだろう。ただでさえ数は少ないのに。かくして我々は、3時に早上がりとなった。

9月3日

今日もバスキンリバーの同じ場所を攻める。昨夜からの雨が止まず、まだあたりは暗くて竿先の感触だけが頼りだ。やがて竿先が 小刻みに動き、次第に動きが強くなる。ここぞと思い合わせる。途端に強い引きが返ってくる。魚は下流に上流にと走り回り、 なかなか寄せられない。大物だ。魚の動きに合わせながらも慎重に寄せてくる。シルバーサーモンのメスで、かなりの大物だった。 その後、白石さんにも1尾くる。

見事なシルバー 今日は1尾ずつ

暫くしてから、また竿先に小さなアタリがあり、やがて餌をしっかりくわえたようなのでがっちり合わせる。途端に猛烈な勢いで 下流に走る。あまりの勢いでイクラは飛び散り、針も外れてしまった。一瞬の出来事だった。8時を過ぎるとアタリはパタっと止 まった。大木さんのアドバイスで、スピナーでのルアーフィッシングに変える。

リールを巻きながらスピナーを引いてくると、それを追ってくるシルバーが見える。そこでスピナーを一瞬止めると、それに合わ せてシルバーが食いついた。フィッシュ・オン。騙されたことに気づいたシルバーが暴れ出す。もう少しというところでスピナー が口から外れて私に向かって飛んできた。掛かりが浅かったのだ。

ピンクサーモンが次々に釣れるが、シルバーはこない。朝から降っていた雨がさらに強くなってきたので場所を変えることになった。 この川の上流にバスキンレイクがある。バスキンリバーが流れ出す湖で、遡上を始めたシルバーの一部が既に達しているのでは、と いうことで行ってみた。湖に着くと、予想どおり大きなシルバーがジャンプしているのが見えた。早速釣りに取りかかる。

バスキンレイク 湖の流れだし

私はルアーで、白石さんは流れ出しの所を餌釣りで狙う。魚は盛んにジャンプしており、そのあたりを狙うがなかなかヒットしない。 1時間ほど粘るが釣果はなく、昼食を取ろうということでこの川の河口に移動した。河口近くに四阿やトイレなどの設備があり、 四阿で大木さんがオーブンで炭をおこし、チキンスープを作ってくれた。寒さで冷え切った体には、チキンたっぷりのスープはなに よりだった。今日はレーバーデー(勤労感謝の日)なので、雨にもかかわらず、釣り人が次々やってくる。天気も釣況もよくない ので、本日の釣りはここまでとなった。明日は海釣りなのだが、海は雨と風で荒れている。明日は大丈夫だろうか。

バスキンリバー河口 海が見える

9月4日

船は8時に出るので、港に7時50分に到着。大木さんも来ていた。船は3年前と同じU-RASCALで、釣り客はウィスコンシンから 来ていた3人組、スキッパーの父親のグレイグ、それに私達2人の合計6人だった。コディアックの主な産業は水産業で、港には たくさんの船が係留されていた。このような港が2,3カ所ある。

朝の港 今日の船

外洋に出る前に湾内で餌にするニシンを釣る。港のすぐ近くで、バケをつけただけのさびき仕掛けで水深10メートルぐらいをさ ぐるとすぐにアタリ。30センチくらいのニシンが2,3尾掛けで釣れてくる。3人で瞬く間に30尾以上を釣り上げ、船は沖に 向かって走り出した。

釣り上げたニシン

小雨が降り続き、沖に出るほど波とうねりが高くなる。この時期の海釣りは、ハリバット、キングサーモン、シルバーサーモンが 狙い物だが、船長からは、今日は海況が良くないのでハリバットを中心に狙うと言われている。ハリバット釣りでは、餌のニシン を二つにぶつ切りして大きな針にかけて投入する。アタリは竿先に出るが、魚が餌を十分食い込むまで待つことが大切だ。竿が 大きくしなるのを待ってから、がっちり合わせる。一方、私は巨大なラバージグでハリバットを狙うよう船長に言われ、水深20 から25メートルくらいをジギングすることになった。

餌のニシン 巨大なジグ

小さなアタリがあり、巻き上げてみると小さなタラ。続けてタラがもう1尾釣れ、これらは餌釣りの餌になった。しばらくジギング を続けていると、底にジグが引っかかったようで竿が上がらなくなった。根掛かりかと思い、竿をあおると僅かな動き。ヒットし たのだ。重さに耐えて巻き続けるが引きは強い。サーモンのような右や左に走ることはなく、ただじわじわ底に潜ろうとする。ハリ バットの引きだ。ようやくあげてみると15ポンドくらいのハリバット。小さいのでリリースとなった。続けて同じサイズがかかり、 これもリリース。

3度目のヒットは、今までとは比べものにならない重さで、本当の根掛かりのようにドラグをきかせても釣り糸がずるずると出て いく。リールを巻くと反応があるからハリバットがかかっていることに間違いないが、どのくらい大きいのだろうか。懸命に巻き 続けていると、やがて魚体が水中に見えてきた。今までのものの何倍もの大きさだ。スキッパーがギャフを打って船内に取り込む。 約50ポンド(22キロ)のハリバットだった。

50ポンドのハリバット

ジギングから餌釣りに交代して暫くするとまた根掛かりのようなアタリ。寒さで手がかじかんでいて、リールがうまく巻けない。 こうなると釣りが仕事のようになってしまう。何とか巻かなくては。何とか寄せてきたギャフが打たれる。さきほどのよりやや 小振りだが40ポンドはありそうだ。

海に浮かぶ鳥たち パフィン

全員がそれぞれ定数の2尾を釣ったので、場所を移動してサーモン釣りになった。ダウンリガーという機械にルアー(スプーン) をセットしたトローリング。海況が良ければメタルジグを使ったジギングになるところだが、この波とうねりでは船を走らせた方 が安全と船長が判断したようだ。

ダウンリガー 岩礁

この釣りでは、ダウンリガーを2組をセットしてアタリがあると順番で魚を釣り上げる。キングサーモン1尾、シルバーサーモン2尾、ロッ クフィッシュ(ソイ)が4尾釣り上げられた。午後にはうねりもだいぶ治まり、波も小さくなってきた。午後5時帰港。白石さん は外洋に出る頃から船酔いが始まり、一日キャビンで過ごすこととなった。

キングサーモン 今日の釣果

低くたれこめた雲 港へ

9月5日

今日はガイドもなく、自分たちだけで釣りをする日だ。7時に起床して、朝食を簡単に済ませて釣り場に向かう。色々行きたい 川があったが、釣況のよいオールドリバーを選んだ。気温は低いものの雨も風もなく、まずまずの天気だ。

天気のよいオールドリバー 秋の気配

私はフライ・フィッシング、白石さんはルアー・フィッシングでシルバーを狙うことにした。開始早々ルアーの方にアタリがあ り、シルバーが2尾続けて釣れる。フライの方には、ピンクサーモンやチャムサーモンはくるがシルバーはこない。それでも チャムサーモンは強烈に引くので、釣りの味はいい。

ヒット ピンクサーモン

川の中には、たくさんのサーモンがひしめいているようで、フライをトウィッチングしながら引いてくると、煩雑にスレ掛かり してしまう。サーモンのように大きな魚をスレで掛けてしまうと大変だ。特に背掛かりしようものなら、川の中を自在に走り回ら れてしまい、しばらくは寄せることができない。何とか寄せて、フライを外してリリースするのだが、時間も労力も消耗してしま う。

潮が引き始めていたので、次の上げ潮まで休憩することにした。対岸で地元の人がフライと餌釣りで釣っていたが、ピンクサーモ ンしかかからなかった。上げ潮までには時間があったので近くを散歩した。釣りをしていた場所の少し下流に、レッドサーモンの ものと思われる産卵場所があった。産み付けられた卵の大方は流れ出てしまったようだが、数十粒の白っぽくなった卵が残ってい た。

アフォグナック島が見える

対岸の釣り人があきらめて帰ってしまったので、肩慣らしがてら釣りを再開する。何投かするうちにフライにアタリがあったので あわせた途端、シルバーがジャンプして、その勢いでフライも外れてしまった。良い型だっただけに残念だった。釣り場を下流に 移動し、フライをルアーに変える。ルアーはピクシーの青で、ひたすらキャストする。そのうちに弱いアタリがあったので釣り上 げると、レッドサーモンのメス。この時期には珍しい魚だが、ありがたく頂くことにした。

シルバーを1尾は釣りたいものと頑張る。ググググッというアタリがあり、引きも強い。またピンクにスレ掛かりしたかな、と 思いつつリールを巻いてくるとこれが待望のシルバー。急に慎重になる。川の中を走り回ったりジャンプをしたりするが、ルアー は口にしっかりかかっているのを見ていたから、そう簡単には逃げられない。岸にずり上げて取り込み成功。大きなシルバー だった。

見事なシルバー

午後3時、潮が再び止まってきたので上がることにした。今日も一日、いい釣りができた。夜になって大木さんから電話が入り、 コディアックの隣の島、アフォグナック島でシルバーが絶好調だがフライ・インで行ってみませんか、という話だった。飛行機 は往復で570ドルだが、ここまで来て引き下がれない。早速飛行機の予約をお願いし、翌日の出発を8時とした。

9月6日

7時30分、空港のアンドリュー・エアの事務所で代金を支払う。また、目的地がアラスカン・ネイティブの土地なので、立入許可 証を35ドルで購入する。手続が終わったので、港の先にある水上飛行機発着所に向かう。飛行機は4人乗りの小さなセスナで、 荷物を積み込み、パイロット、私達と大木さんが乗り込むと満員である。飛行機は水上を滑走して、一気に飛び立った。

水上飛行場 4人乗り飛行機に乗り込む

アフォグナック島が見える 河口が見えてくる

目的の川は2004年に訪れたリトニックリバーの隣の川で、未だに名前がついていないという。10数分のフライトで、飛行機 は小さな入り江に着水した。荷物を下ろし、飛行機は飛び去り、我々は釣り場へと歩き出す。迎えの時間は4時にお願いした。

着水し荷物を下ろす

釣りのポイントは歩き出して10分と近い。時々魚がジャンプしている。私はルアー。白石さんは餌釣り。始めてまもなく、メプス のスピナーにヒット。同時に下流側で餌釣りをしていた白石もヒット。群れが入ってきているのかもしれない。二人とも無事に取り 込む。

名前の無い川 ここには熊も住んでいる

ルアー釣りで3尾まで釣り上げたが、そこからなかなかヒットがない。色々なルアーを使うが効果がないので、大木さんの 提案で、スピナーのフックにイクラの塊をつけた餌ルアーで狙うことにした。餌をつけて放り込むと、ルアーにはほとんど反応が なかったシルバーが餌の周りに集まってくるのが見えた。数尾のシルバーが餌をつつきだし、それにつられて別のシルバーも集まっ くる。やがて元気のいい1尾が食いつく。スピナーのフックは小さいから、十分針掛かりさせないと外れてしまう。頃合い見て、 がっちり合わせる。ルアー・フィッシングではフライより太いラインを使用しているので、安心して寄せられる。

ルアーにヒット

今回最大のシルバー 本日の釣果

11時頃には潮が動かなくなったが、二人とも定数の5尾を釣り上げている。ここで昼食休憩を取る。大木さんが用意してくれた オニギリとはるさめスープを頂く。昼食後、私はフライ・フィッシングに切り替えた。定数を釣っているので、ここから先はキャ ッチ・アンド・リリースだ。フライをドリフトさせたり、トウィッチングしたりするがあたりは渋い。それでも、チャムサーモン を1尾とピンクサーモンを1尾かけるが、その後のアタリが続かない。

チャムがヒット 強烈なひき

なかなか寄らない リリース

河口まで釣り下がるが、カジカが1尾釣れただけだった。3時半に納竿。迎えは4時にお願いしていたので、着水地と見込まれる 場所まで歩く。飛行機は予定の時間にやってきた。シルバーで満タンになった大きなクーラーボックスを乗せて、飛行機は水面を 滑走し始めた。帰路、二頭のザトウクジラが泳ぐ姿が飛行機から見えた。

大きなカジカ 魚で満タンのクーラー

迎えの飛行機 二頭のザトウクジラ

9月7日

今日はコディアックでの最終日。昨夜、今日のチェックアウト時間の延長をお願いしていたが、それができたか朝確認する。日本 にいるときにすでに電子メールで確認していたが、昨日こちらは知らないと言われたので何とかするよう頼んでおいたのだ。釣りは 道具立てがあるので、延長がないと厳しい。延長は確保され、同じ部屋が使えると聞いて、まずは一安心。

朝から雨が降りしきっていたが、8時15分宿を出発する。午前中にオールドリバー、午後はアメリカンリバーに釣りに行く。 オールドリバーでは、いつもの場所で釣りを開始する。何色のフライにしようか迷ったが、好成績のピンク色のフライを使うこと にした。

雨のオールドリバー 元気なピンクサーモン

ピンクサーモンやチャムサーモンはかかるのだが、シルバーは出ない。少しは慣れてきたので、ピンクは簡単に取り込めるが、 チャムのそれもオスのチャムになると引きは強烈。ドラグを締めてもジリジリと出ていく。今回のシステムは完璧なので、ライン ブレイクは起きていない。

雨降りの平日というのに、釣り人が次々にやってくるが、少しやって釣れないと帰ってしまうので支障はない。1組カップルの釣り 人がいて、男性が女性にフライキャスティングを教えていた。男性の辛抱強さが印象的だった。この時、私にシルバーがヒットした が、こちらに向かって突進してきたので合わせもラインの巻き取りも間に合わない。あえなくバラしてしまった。

午後1時頃、アメリカンリバーに到着。車内で軽く昼食を済ませて川に向かう。ここは2004年のときも訪れたことがあり、車 から0分で釣り場に行ける。橋の下がポイントになっていて(上流は禁漁)、すでに数人の釣り人がいた。

橋から上流は禁漁 下流側 海は近い

フライを投げ込むとすぐにヒット。ピンクサーモンがかかる。この川のピンクは、体色が銀色と緑色を混ぜたようなきれいな色を していて、一瞬シルバーと見間違える。海から遡上してきて時間が経っていないのかもしれない。そのためか引きも強い。4時 近くまで粘るがピンク以外は釣れなかった。雨も風も続いているので納竿することにした。

暴れるピンクサーモン 戦い疲れたピンク

静かにリリース

宿に戻り、濡れた道具を拭いたり、釣り支度を片づけてパッキング。大木さんが見送りに来てくれた。今回の釣行を実り多いもの にしてくれたことを感謝した。釣りをしている最中も風雨で飛行機が飛ばなくなることが心配だったので、大木さんに聞いてみた。 このままの状態なら何とか飛ぶかもしれないが、風が強くなると分からないという。今日中にアンカレジまで辿り着けないと、明日 の飛行機に間に合わない。不安がよぎる。

宿の外は雨

宿の精算を済ませ、早めに空港に向かった。取りあえず荷物を預け、レンタカーの精算に向かうと係員が車の返却は保留した方が いいと言う。飛行機が飛ばない場合、また車が必要になるからだ。地元の人の親切なアドバイスに、不安が一層強くなる。状況は そんなに悪いのか。ダイヤはかなり乱れているようで、待合室は大勢の人がいる。その中に日本人のグループがいたので声をかけ たところ、この島に熊を見に来てこれから帰るところだという。リモートエリアまで飛行機で飛び、キャンプを張っていたという。

彼らも同じ便でアンカレジに向かうのだが、やはり飛行機が飛ぶか心配していた。この飛行機はアンカレジから飛んでくる。有視界 飛行なので、島まで来ても霧や雲で空港が見えなければ着陸できない。彼らがアンカレジから来たときも天気が悪く、この空港の周 りで1時間以上旋回していたそうだ。時間がかかりそうなので空港の外でタバコを吸いに出てみると、飛行機の爆音が聞こえてきた。 予定より僅かに30分の遅れで飛行機は飛び立った。1時間後にはアンカレジだ。日本に帰れる。

濡れた滑走路 機内風景

アンカレジの街の灯り

アラスカ釣行は、今回で11回目になる。その度に違った体験があり、いつまでも興味はつきない。釣る場所、釣り方、天気、気温、 あるいはガイドによって違う釣りになる。今回、離島での釣りということで、旅行の危機管理(ちょっと大袈裟な表現だが。)をどうす るかを考えさせられた。飛行機が遅れた場合、飛行機が悪天候などで飛ばない場合、それぞれどうしたらいいかを考えておくことは、 個人旅行、あるいは自由旅行をする私にとってとても有益であり、困難な問題でもある。短い旅行期間中に予備日を設けることは不可 能に近い中で、どういう解決策があるか。来年までには考えておかなくては。

半年以上かけて準備した今年のアラスカの釣りが終わり、今、来年の釣りに向けて準備が始まる。

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