広島県 食と文化の旅



2015年12月29日〜2016年1月1日 3泊4日

2015年の年末は広島県に行きました。あてもない観光旅行は無節操な気がしたので、今回から日本三景を訪ねることにしました。宮城県の松島は既に行っていたので、安芸の宮島か天の橋立のいずれにするか迷いましたが、広島の方が暖かそうなので安芸の宮島に決めました。広島と言えば牡蠣、牡蠣を堪能する旅としました。


12月29日 火曜日

早朝4時50分発の京王バスのリムジンバスに乗り、羽田空港第2ターミナルに向かいました。年末ということでバスは満席でしたが、途中の首都高速は意外に空いていて、空港には6時過ぎに到着しました。ANAの自動チェックイン機でチェックインを済ませ、空港のレストランで朝食をと思いましたがどこも混んでいました。仕方なく売店で空弁(そらべん。からべんではありません。念のため。)を購入し、ロビーの椅子に座って食べました。

飛行機は定刻の7時に出発し、広島空港には8時30分に到着しました。当初は新幹線で行く予定でしたが、2席横並びの席の予約が取れずに飛行機に変更したのですが、飛行機もなかなか快適でした。空港からは広島駅までシャトルバスが出ていて、待つこともなくバスに乗ることができ、駅までは40分ほどで着くことができました。

広島駅から山陽本線で宮島口駅に向かいました。最近は関西方面でもスイカが使えるようになったので、キップを買うのに迷うこともなくスムーズに列車に乗ることができます。約30分ほどで宮島口駅に到着しました。宮島口駅から歩いて3,4分ほどで宮島口港です。ここから対岸の宮島まではフェリーなどの連絡船が頻繁に出ていて、僅か10分ほどの乗船で宮島に行くことができます。

10時30分発の連絡船は大勢の乗船客を乗せて出発しました。波もほとんどない海面を船は滑るように進んでいきます。港には数社の船会社が運航していますが、JRの船は大鳥居に一番近いルートを通ることを売りにしていてそれにつられてこの船にしました。


進行方向の右側に大鳥居が見えてくると、乗船客は一斉にカメラを取り出して撮影を始めました。大鳥居は宮島一番の観光スポットであり、厳島神社のシンボルです。海の中に自重で立つ姿は、信仰心の希薄な私達にも神々しく見えました。船は10分ほどでターミナルに到着です。右下の写真は立派なターミナルビルです。


厳島神社の創建は593年と伝えられていますが、現在のような社殿に造営されたのは平清盛によってです。それを顕彰するかのような清盛像が、日本三景碑と並んでターミナルビルの隣の広場に立っていました。


港からは宿までの送迎バスに乗ることができましたが、歩いても10分ほどの距離なので街の様子を見がてら歩くことにしました。表参道の両側には名物「もみじ饅頭」を売る店や牡蠣を食べさせる店などがびっしりと並んでいました。もみじ饅頭の基本はこしあんだと思いますが、つぶあん、クリーム、抹茶など色々な種類があります。饅頭や牡蠣を焼く臭いが通りに満ちていて、名だたる観光地に来たことを実感しました。


宮島の特産品に杓子(しゃくし)があります。資料によれば江戸時代の修行僧が宮島に特産品のないことを憂い、自ら考案して島民に伝えたのが始まりとされています。また左下の大杓子は樹齢270年のケヤキで作られ、長さ7.7メートル、重さ2.5トンもあり、世界一の杓子だそうです。

<杓子(しゃくし)と杓文字(しゃもじ)について>
辞書やインターネットで調べましたが、この二つは同じ物です。ご飯で使うのが「しゃもじ」、味噌汁で使うのが玉杓子(おたま。)と思っている人も多いと思いますが、基本的には同じで、杓子の平安時代の女官用語が「しゃもじ」という説が妥当のように思われます。


表参道を抜けると目の前に大鳥居が現れました。左手には厳島神社も見えます。今はまだ干潮ではないので鳥居の足下は水の中ですが、潮が引くと歩いて鳥居まで行けるそうです。今回の旅行の目的の一つがこの鳥居を見ることだったので、こんなに間近に見られて嬉しくなりました。平安時代に造られて現在で8代目だそうで、高さ16.59メートルあって鳥居自体の重みで海の中に立っています。潮が引いた頃にまた来ます。


お昼はガイドブックに出ていた店でと思っていましたが、どこも満席で行列ができていました。行列に加わる元気がないので、手近にあった店に入ることにしました。そこで2種類の牡蠣料理のセットを注文しました。牡蠣フライ、牡蠣釜飯、牡蠣の和え物など、牡蠣尽くしのランチに大満足でした。


牡蠣でお腹が満タンになったので、とりあえず宿に向かうことにしました。今宵の宿は宮島グランドホテル有本です。チェックインの3時にはまだ1時間ほどあったので、荷物を預かってもらって厳島神社を参拝することにしました。宿からは3,4分で行くことができます。行く途中の右手奥には五重塔や豊国神社などの壮麗な姿がありました。


神社の入口で初穂料を納め、いよいよ神社参拝です。神社の中は靴を履いたままで歩くことができます。朱色の柱が並ぶ渡り廊下を進むと、色々な社殿が見えてきました。建造物は回廊でつながれていて、参拝者は鮮やかな朱塗りの柱に導かれるように板敷きの床を進んでいきます。



神社中央の板敷きの舞台の所で行列ができていました。何かなと思って近づいて見ると、たくさんのカップルが記念撮影の順番待ちをしていました。ここからは大鳥居の正面をバックに写真が撮れるので、記念撮影には絶好の場所のようでした。きちんと順番を待って写真を撮っている様子は、やはり日本人ならではですね。傍らには毛利氏によって寄進された能舞台もありました。


回廊を進んでいくと、そのまま出口に行くようになっていました。神社を出ると、海岸沿いに石垣があってその上を歩くことができます。遠くに大鳥居を望みながら写真を撮ってもらいました。夕方の6時頃には干潮になるので、その時のアプローチポイントの下見ができたのでホテルに戻ることにしました。


今回は宮島を堪能しようということで、ホテルを2泊予約していました。「宮島グランドホテル有もと」は前身にあたる大根屋旅館から数えると400年の歴史を持つ老舗ホテルで、厳島神社の最も近くにあります。部屋のテラスからは大鳥居が一望でき、本島とこの島の間を行き来する連絡船も望見することができました。


この日2回目の干潮時間は午後6時19分で今は午後5時を過ぎたところですが、潮が引き始めた様子がテラスから見て取れました。そこで身支度を整えて、潮が引いた厳島神社を見に行くことにしました。ホテルからは歩いて数分で行くことができます。


関東ではもう真っ暗になる時間でしたが、こちらはそれほどでもなく薄明かりの中で潮が引いた大鳥居を見ることができました。潮はすでにかなり引いていて、砂地は意外に固いので足を取られることもなく大鳥居までは歩いて行くことができました。大鳥居の回りには大勢の観光客が集まっていました。


大鳥居の根元の部分が露わになり、基礎がなくて自重で自立しているのを間近に見ることができました。創建は平安時代のことですが、現在の主柱は宮崎県と香川県の楠を使用して、明治8年に完成したとのことです。これだけの巨木を運びことも立ち上げることも大変な工事だったことでしょう。


夕飯の時間を30分繰り上げてもらい、午後6時30分から夕食となりました。今夜の夕食は牡蠣懐石です。食前酒に梅酒を頂き、旬彩盛りの前菜と紅葉豆腐の小鉢からスタートしました。お造りには地元で獲れた魚を中心にした活魚の鉢盛りで、アナゴや鯛、ハマチ、アワビなどの刺身が並びます。


次に炊き合わせとして宮島産牡蠣の味噌仕立てが出てきました。ふっくらした牡蠣を熱々で頂きます。牡蠣のジューシーさと味噌が口の中で合わさって、宮島の海そのものを味わっているようでした。焼き物は当然焼き牡蠣です。焼きたての牡蠣にレモン汁を添えて頂きます。まさに牡蠣尽くしといったところです。


この段階でかなりお腹が満たされていたのですが、料理はまだまだ続きました。まずは替わり鉢として穴子の白焼きです。蒸した穴子をポン酢で頂きます。次に広島牛の炙りで、焼けた鉄の上で自分の好みに焼いて頂きます。フグのたたきの酢の物で口の中を涼ませながら、焼きたての牛肉を食べるのです。


旅行に際しては、極力地元の日本酒を頂くことにしています。日本酒のリストを見ると、中尾酒造の「幻」や賀茂泉酒造の「賀茂泉」などが並んでいました。最初に「幻」の吟醸酒を注文しました。美味しいお酒でしたが、アルコール添加酒のために味が平坦で物足らない感じがしました。そこで、次に「賀茂泉」の純米酒をお願いしました。純米酒のしっかりした味の強さが肉の強さに負けないで、かえって料理を引き立てているのを実感しました。料理と酒の組み合わせは大切ですね。

満ち足りた夕食を終えて部屋に戻りました。テラスからはライトアップされた大鳥居が見えました。宮島の夜景の中で柱のオレンジ色がひときわ映えていました。ホテルでは午後8時30分からロビーでミニコンサートが開催されました。バイオリンとピアノのアンサンブルで、クラッシックから懐かしのメロディーまで聞かせてくれました。かくして宮島の1日目の夜は静かに過ぎていきました。


12月30日 水曜日

今日の第1回目の干潮は午前6時22分だったので、ホテルのテラスからは干潮後の厳島神社の様子が望見できました。数人の観光客が大鳥居の近くにいるのが見えました。7時に朝食をしっかりと頂き、腹ごしらえを済ませて宮島の観光に出発です。今日は宮島の霊峰「弥山(みせん)」に登ります。


弥山は標高535メートルの小さな山ですが、806年に弘法大師により開基されて以来、多くの信仰を集めてきました。麓から登ることができますが、今日は楽をしてロープウエーで途中まで行くことにしました。ホテルの近くからロープウエーの麓駅までは無料のシャトルバスが運行されているので、これに乗って麓駅まで向かいました。


ロープウエーは麓の紅葉谷駅から途中の榧谷駅までは6人乗りの小型のものが運行され、そこで20人乗りくらいの中型のものに乗り換えます。往復一人1800円の料金を支払って乗り込みました。標高差約400メートルを乗換えながら15分ほどで登ります。


ロープウエー終点の獅子岩谷駅の近くには獅子岩谷展望台があります。ここからは宮島の東側、大奈佐美島や江田島などを俯瞰できます。幸い天気に恵まれたので、遠くの島まで見ることができました。



展望台から弥山の頂上までは歩いて約30分。ここで頂上まで行くか引き返すか迷いましたが、天気は良いしのんびり歩いても11時までには行くことができるので頂上を目指すことにしました。久しぶりの山歩きですが、何とかなるでしょう。家内も歩く気十分でした。


弥山頂上までの道はとても良く整備されていて、快適に歩くことができました。頂上を目指す観光客も多く、途中で大勢の人とすれ違いながら歩きました。さすがにハイヒールでは厳しい所もありますが、普通の靴で楽に歩けます。道は弥山原始林の中を縫うように続いていました。


頂上の少し手前に弥山本堂があり、その向かい側には霊火堂があります。堂の中には約1200年間途絶えることなく燃え続けている「消えずの火」があります。この火は広島平和記念公園の「平和の灯火」の元火になったそうです。大勢の人が参拝していました。ここで小休止してから頂上に向かいます。頂上はもうすぐです。


霊火堂の脇の道を進み、いくつかのお堂を通り過ぎると道は岩だらけになってきました。くぐり岩と言われる大岩の下をくぐるとその先が頂上でした。ロープウエーの頂上駅から約20分で到着することができました。標高535メートルの頂上には展望台が設置されていて、そこからは360度の視界が開けています。


展望台の上からは何も遮るもののない360度の展望でした。対岸の広島市内はもとより、瀬戸内海の島々や遠く四国まで遠望することができます。地理に詳しければ、あれは何島、何島と分かるのでしょうが、ただただ多島美に浸るだけでした。ここで再び今日の好天に感謝しました。



頂上からは宮島の港が見え、行き交う船も良く見えました。当初は弥山に登ることは全く考えていなかったのですが、登ってきて良かったと心から思いました。暫し展望を楽しんでから下山です。下山は登ってきた道を戻り、ロープウエーの頂上駅に向かいます。


来たときと同じようにロープウエーを乗り継いで麓駅まで戻りました。帰りのシャトルバスの時間までには間があったので、歩いて帰ることにしました。麓駅からは紅葉谷川沿いに広がる紅葉谷公園の中の遊歩道を下ります。名前通り紅葉の木々の中を歩くのですが、秋に訪れていれば素晴らしい景色だったことでしょう。途中に茶店があったので、そこで昼食をとることにしました。家内も私も牡蠣うどんを注文。これがとても美味しく、少し冷えた体が中から温まってくるのを感じました。


弥山登山で十分に充実した時間を過ごせましたが、時間はまだ2時過ぎだったのでそのまま表参道を歩くことにしました。焼きたてのもみじ饅頭を食べたり、あなご弁当を買ったりと100%観光客ライフを楽しみました。表参道は昨日よりも観光客は増えていて、特に人気店の周辺は大勢の観光客でごった返していました。


夕飯は6時30分からでした。昨夜は牡蠣懐石でしたが、今夜は肉料理がメインでした。前菜に続いて広島牛しゃぶ鍋紀州仕立てが出ました。半年以上続けている私のダイエットも、旅行期間中はお休みです。家内は竹鶴のダブル、私は賀茂泉の純米酒で乾杯です。



活魚鉢盛りや地魚と旬の野菜の煮物に続いて牛石焼きでした。固すぎず柔らかすぎず脂もほどほどで、とても美味しい肉でした。充実の夕食が済んで、8時30分からは昨夜と同様にロビーでのミニコンサートがありました。今夜はクラリネットとピアノのアンサンブルで、スタンダードな曲を中心に演奏してくれました。演奏の途中で中国人のグループが大声をあげながらやってきたので心配になりましたが、静かに演奏を聴き始めたので安心しました。かくして宮島二日目の夜も静かに過ぎていきました。


12月31日 木曜日

この宿の朝食は午前7時からと決まっていました。メバルの干物や沢山の小鉢、赤味噌の味噌汁を頂き、腹ごしらえ十分です。今日は宮島から広島港を経由して、造船で有名な呉に向かいます。宿のマイクロバスで宮島港まで送ってもらい、港で呉行きの乗船券を購入しました。


宮島港から広島港までは約20分の航程です。宮島港には桟橋が大きなものでも3カ所あって、対岸の宮島口港への連絡船や広島港、呉港に向かう船などが行き来しています。山の方を望めば、昨日登った弥山の頂きも見ることができました。船は予定通り午前10時に出航です。


海は穏やかで船は滑るように走り、20分ほどで広島港に着きました。次の船までには1時間ほどあったので、近くにある広島物産観光館の山海センターを見学することにしていました。場所を確認するために船会社の人に聞いてみると、なんとセンターは閉鎖になったとのことでした。繁盛していれば閉鎖ということはありませんから、おそらく不況でつぶれたのでしょう。事前にインターネットで確認していたのですが、ホームページは削除されずに残されていました。残念でした。


広島港からはバスや路面電車などで、広島市内各地に行くことができます。港のターミナルビルを出ると、目の前が発着所です。今宵の宿まではこれらで行く方が早道ですが、これから再び船に乗り呉へと向かいます。広島港から呉港までは45分の船旅です。


船は大勢の乗船客を乗せて、午前11時20分に出港しました。相変わらず海は穏やかで、乗り込んですぐに居眠りをしてしまいました。目が覚めると呉港はもう間近で、呉港に停泊している海上自衛隊の艦船が見えてきました。カーキ色の艦船を見ていると、呉に来たという実感が沸いてきました。ここで船を下りて大和ミュージアムに向かいます。


呉港で降りる乗客がかなりいましたが、反対にこれから乗船する人も大勢桟橋に待っていました。呉から松山に向かう人たちです。さすがに瀬戸内海で、舟運が重要な移動手段になっていることが分かります。右下の写真は船のターミナルで、その左奥が大和ミュージアムです。


時間は12時を過ぎていたので、大和ミュージアムに入る前に昼食をとることにしました。ターミナルビルの中に小さなレストランがあったので、そこで二人でラーメンを注文しました。広島のラーメンはどんなものかと思いましたが、細麺の昔風のスープ出汁であっさりとした美味しいラーメンでした。温かいものを食べてリラックスです。


いよいよ大和ミュージアムです。大和ミュージアムは戦艦大和を展示のテーマの中心に据えていますが、決して戦争を美化したり、また逆に反戦を訴えるというのものではなく、戦艦大和を通じて呉の歴史や平和の大切さ、科学技術の素晴らしさを未来に伝えることをコンセプトにしています。なぜ大和が生まれ、なぜ沈まねばならなかったかを展示を見ていくうちに理解できるようになっています。


ロッカーにキャスターバッグをしまい、入場料を支払って館内に入りました。展示室に入るとすぐに10分の1レプリカの戦艦大和が目に飛び込んできました。船首をこちらに向けて、展示室の中央に鎮座していました。全長26.3メートルの巨大なレプリカです。排水量72,809トン (満載)、全長263.0m、幅38.9m、エンジン153,553馬力、最大速力27.46ノットという、当時世界最大の戦艦でした。


日米開戦直後の1941年に就役し翌年から連合艦隊旗艦となりましたが、1945年に沖縄に向かう途中撃沈されました。日本海軍の命運そのものを象徴する船でしたが、この時に育まれた造船技術は戦後の造船大国日本の礎になりました。これらの様子が展示を辿ることで、分かりやすく解説されています。


館内には戦艦大和以外にも、零式艦上戦闘機「ゼロ戦」や人間魚雷「回天」、九三式魚雷などの実物資料も展示されています。また、3階は「船をつくる技術」の展示室になっていて、船を中心にした科学技術の展示があります。明るく広い空間の中で、子供達が遊びながら科学に触れあえるような工夫がされていました。


屋外にも巨大な展示があり、戦艦「陸奥」の41センチ主砲や船のスクリュー、方向舵などが展示されていました。戦争には反対ですが、これらを作り出した当時の科学技術の高さには驚かざるを得ません。この日も大勢の来館者がいましたが、是非多くの方が訪れてご覧になって欲しいと思いました。



大和ミュージアムのはす向かいには、自衛隊の潜水艦が展示されていました。現役を引退した潜水艦ですが、その巨大さに圧倒されます。このような大きな潜水艦が何年か前までは実際に海に潜って活動していたなんて信じがたいものがあります。この展示は海上自衛隊呉資料館の展示の一部です。


大和ミュージアムの見学を終えて、呉の駅まで向かいました。歩いて5分もかからずに駅に到着です。ここから山陽本線で広島駅に向かいます。スイカで改札を通りホームで待っていると、午後2時46分発広島行きの快速電車がほどなく入線しました。広島駅までは40分ほどで到着です。


広島と言えばお好み焼きが有名です。広島焼きとも呼ばれ、大阪のお好み焼きとともに関西のB級グルメの代表格です。市内にはお好み焼きの専門店がたくさんあって、一見の私達にはどの店にいったらいいのかわかりません。そこで宮島の宿で地元の人の人気店を聞いておきました。訪ねた「麗ちゃん」は広島駅の駅ビル「ASSE」の3階にありました。既にかなりの行列ができていて、大勢の人が順番を待っていました。私達は行列してまで食べることは普段しないのですが、土地カンもない所ではやむを得ません。暫く並んで食べることにしました。

そば入りのお好み焼きが運ばれてきました。ボリューム満点のお好み焼きで、ソースは甘口と辛口がありましたが辛口をかけて頂きました。お昼を軽く済ませたのも、このお好み焼きがあったからでした。

今宵の宿は広島チサンホテルです。駅からタクシーでホテルに向かい、5分ほどで着きました。チェックインを済ませてから、広島市の市街に繰り出しました。ホテルから5分も歩けば繁華街です。三越や福屋など店は沢山ありましたが、どこも午後6時に閉店になるのには驚きました。また、周りには居酒屋もたくさんありました。夕飯には少し早いので、家内はショッピング、私はマッサージを受けに行くことになり1時間後に集合することにしました。

旅行の打ち上げは海鮮居酒屋でした。地酒のお試しセットを頼み、地酒で乾杯です。お試しセットは「酔心」「誠鏡」「美和桜」の三つの純米酒を頂きました。


私達は6時過ぎに入店したのですが、その後次々にお客さんが現れてたちまち満席になってしまいました。先ずは牡蠣の酢の物とあん肝を注文しました。今回の旅行では牡蠣を本当に沢山食べました。焼いたり揚げたり酢の物にしたりと、色々な料理法で楽しみました。ここでも焼き牡蠣と牡蠣フライを頂きました。


揚げ物や脂っぽいものは普段はほとんど食べませんが、旅行中ということで解禁です。量は控えますが、食べ物の制限はしませんでした。餃子を二人で分けながら食べ、仕上げは年越しそばでした。色々な所を訪ね、そこでの名物や逸品を頂く。旅行の醍醐味はこれに尽きます。


2016年1月元旦 金曜日

2016年の新年を迎えました。このホームページをご覧の皆様のご健康とご多幸を心からお祈り申し上げます。今年も昨年以上にたくさんの良いことがありますことを祈念いたします。
今日午後の飛行機で東京に帰りますが、それまでの時間を利用してお城を見物することにしていました。家内がWiHiで調べたところお城の近くに護国神社があるのが分かったので、初詣もすることにしました。地図で見ると城までは歩きで10分ちょっとくらいなので、歩いていくことにしました。

広島城は日本100名城の一つで、16世紀末に毛利輝元によって築城されました。戦国時代の防衛中心の山城から経済の中心を担う平城に移る時代に造られ、岡山城、名古屋城とともに日本三大平城と言われています。現在の城のほとんどは第二次大戦後に復元されてものです。城趾を含めて周囲は広島城趾公園になっています。


広島護国神社は城址公園の中にあります。市の中心に位置して交通の便が良いことから、厳島神社よりも多くの人が初詣に来るようです。お堀に架かっている橋を渡り参道を進んでいくと、左手前方に神社が見えてきました。境内にはすでに大勢の初詣の人がいて、屋台も沢山出ていました。


初詣を済ませて公園の中央に向かうと、お城に続く道が見えました。お城は一段高い所にあって、階段を上っていきます。入口で入場料を支払い、お城の中に入りました。中は5階建てになっていて、階段を上って天守閣まで行くことができます。各階の展示品を見ながら、天守閣まで上がりました。


天守閣の外側には回廊があって、歩きながら広島の街を360度ぐるりと見ることができます。城の周りは完全に市街化されていて、市街地の真ん中に城があるのが分かります。城址公園は市民の貴重な憩いの場になっていることと思われます。先ほど参拝した護国神社も俯瞰することができました。



ホテルまで戻り、荷物をまとめてチェックアウトしました。広島駅まではのんびり歩いても10分ほどで着きました。広島空港まではバスで行きますが、バスは新幹線口にあるバスターミナルから出ます。バス停近くの券売機で乗車券を買い、止まっていたバスに乗り込みました。広島駅辺りで昼食を取ろうかと思ったのですが、元旦は休みの店が多いことが分かったので空港で昼食ということにしました。11時40分発のバスは12時25分に空港に到着しました。

空港でチェックインを済ませてから、空港内の土産物店で広島の地酒を買いました。広島にはNHKの連続ドラマで有名になった竹鶴酒造をはじめ、50以上の酒造会社があります。空港の店には地酒コーナーがあって色々な地元の酒を販売していました。どれを買うか迷いましたが、「龍勢」(藤井酒造)を1本購入しました。


空港での昼食は、私はソバ、家内はウドンとあっさり済ませることにしました。しかし、やはり牡蠣を外すわけにはいかないので牡蠣フライを注文し、地酒で乾杯です。3種類の地酒(どれも純米酒!)がお試しセットになっていて、どれも美味しいお酒でした。13時45分発ANA678便は、満員の乗客を乗せて定刻通りに飛び立ちました。機内には帰省帰りと思われる家族連れが多く、機内は子供達の泣き声で大いに盛り上がっていました。



恒例の年末年始旅行は、かくして有意義な3泊4日の旅となりました。美しい景色と美味しい地元の味を堪能できた旅でした。次回は京都の天の橋立を考えています。こうして旅ができるのも、周りのみんなが元気でいるからであることを心から感謝しています。次回も楽しい旅ができることを祈っています。



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